パイロットの方々が浴びる「紫外線量」について調べてみました!!

飛行機のガラスシールドが紫外線UV-Aを防ぐには不十分、UV-Bについては十分に防いでいた、という調査結果が2014年12月の「JAMA Dermatology」オンライン版に掲載されているそうで、

https://jamanetwork.com/journals/jamadermatology

米カリフォルニア大学の研究者らによる調査は4月に、カリフォルニア州サン・ホセとネバダ州ラスべガスで、地上およびフライト中のパイロットがどのくらいの量の紫外線を浴びているかを測定した結果、高度3万フィートで飛んでいるパイロットは、57分間で日焼けベッドに20分いるのと同量のUV-Aを浴びていることがわかりました。

同年9月には同じ「JAMA Dermatology」誌に、パイロットと客室乗務員の皮膚がんリスクは、一般の人の約2倍という研究結果が発表されているそうです。

(参考:美容経済新聞2014.12.22)

https://bhn.jp/news/34824

ちなみに、航空法では65歳未満では乗務時間は1カ月100時間・3カ月270時間・1年1,000時間を超えないことが定められています。

なので、目一杯フライトしている場合は、年間約1000回ぐらい日焼けマシーンに入っている計算になるでしょうか。(ちなみに、日焼けマシーンは1回15~25分くらいだそうです)

パイロットの人体への影響として、宇宙線(放射線の一種)があります。

※※宇宙線(うちゅうせん、cosmic rays)とは、ほぼ光速(3 × 108 m/s、秒速 30 万キロメートル)に近い速さで宇宙空間を飛び回る、極小の粒子の総称です。我々の体や宇宙の様々な物質を構成する陽子(protons)や電子(electrons)、原子核(atomic nuclei)といった電荷を持つ粒子(荷電粒子)が太陽表面や様々な高エネルギー天体において光速近くまで電磁場により加速され宇宙線となり、あらゆる方向から地球にも降り注いでいます。割合としては僅かですが、陽電子(positrons)や反陽子(antiprotons)といった反粒子・反物質(antiparticles、antimatter)も宇宙線の中には含まれます。

宇宙船ではなく宇宙線です。物理学者に「うちゅうせんの観測をしています」と言われたら、それは「宇宙線」のことです。

https://www.isee.nagoya-u.ac.jp/CR/research/cosmic_rays/

名古屋大学 宇宙地球環境研究所 宇宙線研究部ページより

宇宙線の影響は空気の濃さに関係し、上空に行けば行くほど空気が薄くなってしまうので、人間に与える宇宙線の影響も強くなります。

紫外線も太陽から放たれて、人間の皮膚を黒くするなどの影響があります。

太陽や宇宙空間からやってきて、人間の人体に影響を与えるという意味では同じ分類になりますが、紫外線と宇宙線の大きな違いは、紫外線は金属や日焼け止めで食い止められるのに対して、宇宙線はジェラルミンなどの金属ですら食い止められないので、飛行機のボディを貫通してしまい今のところ防ぎようがありません。

なので、パイロットのみならず乗客や客室乗務員など、全ての機内の人は宇宙線により被曝してしまっているのです。

国連化学委員会報告書UNSCEAR 1982 Reportによると、海面高度で生活をした場合、宇宙線の被曝量は年間で約0.3マイクロシーベルトだそうです。

一方、空高く上がれば上がるほど被曝量は増えます。

現代の多くの旅客機は、40,000ft前後を飛行しています。

10km(約33,000フィート)と12km(39,000フィート)の被曝量を見ると

33,000ft : 2.88マイクロシーベルト

39,000ft : 4.93マイクロシーベルト

被曝するというデータが出ています。

原子力発電所の管理をする方や放射線技師など、このような仕事上で放射線を扱う人は、年間被曝量が50ミリシーベルトまでと決まっています。

また、ICRP(国際放射線防護委員会(こくさいほうしゃせんぼうごいいんかい、英: International Commission on Radiological Protection)の勧告ではさらに条件が厳しく、年間20ミリシーベルトまでとなっています。

しかし、パイロットの被曝量は、法律に守られていません。

宇宙線による被曝は人工的なものではなく、自然に地球に降り注いでいるものだから、現段階では職業被曝の保護などの規制から外されているそうです。

(参考:パイロットになりたい人などの情報・雑学のサイトより)

https://www.hikouki-pilot.com/

乗務員の被曝について、日本では過去、日本航空のニューヨーク便などで実際に測定したところ、往復(26時間)のフライトで被曝量は約92マイクロシーベルトであった。これらのデータを基に、文部科学省が事務局を務める放射線安全規制検討会は2004年6月23日、「飛行時間900時間で6ミリシーベルトの被曝」「同200時間で1ミリシーベルト」という発表を行った。

(参考:2018年のビジネスジャーナルWEB)

https://biz-journal.jp/2018/12/post_25921.html

EPOCHAL
企画室 Satou

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