和光市 市長との対談 > 2018年 広報わこう 新春号より

和光市の新年号の広報誌企画として市長や女性起業家さんとお話させていただきました。

広報わこう 新春号 2018年

広報わこう 新春号 2018年

平成30年新春座談会 市内で活躍する女性起業家

 

■活躍の場を和光に選んだ理由

松本市長:和光は昔からいる人と、転入して間もない人がいる多様な住民性のあるコミュニティだと思います。今日座談会にお集まりいただいた方は、地元出身の人も、市外から来られた地域に密着してお仕事されている人もいて、今の和光の人口構成に合っているメンバーだと思います。

安田さん:和光市北口でアーモンドスイーツの専門店を開いています。生まれも育ちも和光市で、小学校3年生からパン屋になることが夢で、高校卒業後パン作りの専門学校へ進みました。その後、南フランスへ修行に出ながら自分自身のブランドを立ち上げ、お菓子でたくさんの人を笑顔にしたいという思いがあります。そしてフランスに自分のお菓子を逆輸入するという大きな夢があり、スタートは大切だと思い地元和光を選びました。

山本さん:和光市本町で親子カフェを開いています。子どもが小さかったとき、子どもを連れて出かけることが大変でした。又、前職は保育士なのですが、そのときも保護者の方から子育てが大変という声を聞き、託児所をやりたいと思っていました。和光で経営を始めたきっかけは、窓が広く明るくて広いスペースが気に入り今の場所に一目惚れしました。2年前から念願の託児所を開始し、今は親子カフェ兼民間の学童として4年生まで預かっています。

松成(ピーカブー代表):会社名はいないいないばあという意味の「ピーカブー」で英語で画期的なという意味のEPOCHALというブランドの紫外線対策用のウエアを作るメーカーです。和光市に設立して16年。事業を始めたきっかけは子どもが1歳過ぎの時にアトピーと診断され、紫外線対策をするように皮膚科医に指導されたことでした。当時妊婦学級で知り合ったスタッフは全員和光市民。自宅で育児しながら起業しました。小さい子どもを持つ母親経験を踏まえて「私たちにしかできない仕事スタイルを作る」事が目標です。「主婦時間を大切にして、ママでも育児を両立しながらできる仕事」である、スタッフがより個性を発揮して、特技やりたいことを見いだせる心地よい職場・仕事環境を作ることが私の仕事だと思っています。現在は日本一本気なUVケアブランドになったと自負しています。

~~~ 以下一部抜粋 ~~~

■それぞれの起業家がぶつかった壁

松本和光市長

松本和光市長

 

市長:女性が起業することに当たっての苦労話などあったら教えてください。

松成:子どもがいて動きづらいという問題はあると思います。私は「借金をしない」というポリシーを持っているのですが、どうやってやりくりするかということが問題でした。私が起業した当時は、現在のような女性の起業に対するサポートがあまり充実していませんでした。自分自身の知識もなく、女性が起業することはとても珍しいことでした。周りから「女のくせに」とか「女性だから決断が遅い」というようなことを言われたこともあります。

一方特許庁にベビーカーを引いていった時は、それが珍しかったのか、本当に親切にしていただきました。足りなかったと言えばやはり時間です。子供との時間を大切にしたいのですが、子供の成長に合わせて、その中で時間のやりくりをして、時代に合った仕事がどうしたらできるのか、「もっと時間があったらいいのにな」と思いながら働きました。今は昔と比べ女性が起業しやすい環境が整ってきたと思います。

■女性が起業すると言うこと

松成:市長からみて起業する際に生じる女性と男性の違いは何だと思いますか?

市長:デメリット・メリットではないのですが、男性は起業するときに『企業のやり方』と言った本を必ず読むと思います。起業することで、利益が出るか、それとも損をするのかを細かく計算してから行動に移す、あるいは起業を思いとどまると思います。お話を伺っているとお三方とも凄く度胸がある!と思いました。

松成:男性のほうがそろばんをはじいて判断するタイプが多いかもしれませんね。

松成:企業同士の関係も元は人と人とのつながりだと思います。出会いやご縁を一つずつ一人ずつ大切にすることってとても大切だと実感しています。

市長:昔のお店は「生業(なりわい)」と言うスタイルで、細かく生産しないけれど、人とのつながりで成り立っていてしかも継続性がしっかりとしていました。今のお話を伺うと、ドライな現代の「ビジネス」よりもその「生業」に近いものがあるのかもしれませんね。

■起業と公共サービス

市長:皆さんが起業する際に役に立った公的なサービスなどはありますか?

松成:本を買うお金も惜しいほど大変だったので、図書館はとても頻繁に利用しました。「この棚片っ端から借りる!」と言う気合で、とにかく勉強するときに図書館の資料がとても頼りになりました。

山本:自治体の企業に関する女性にお世話になりました。もともとどのような助成があり、どういう場面で自治体や商工会を頼ればいいかわかっていない部分がありましたが、使い方によってはとても頼りがいのある制度が整っていると思います。

安田:商工会はとても親身に相談に乗ってくれます。以前デパートでの物産展に商工会を通して参加したことがありますが、そこで大手企業とのつながりができるなど、よいきっかけをいただきました。

■それぞれの描く「和光の将来像」

市長:こういう街になったらいいなという和光の将来像を教えてください。

松成:私は環境が人を造ると思っています。和光の町が人を造り、人が街のよい環境を作ります。
消費の中心は女性だからこそ、女性や子ども達が住みやすく新しい仕事をしやすい「場所」があればよいのに。
自治体が女性の踏み出す場所を提供してくれるなら企業家が増えると思いますし、それは素晴らしいことだと思います。

 

 

2018年新春1月号 広報わこう

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