オーストラリアへの冒険③ Sun Smart編
Slip Slop Slap Seek Slide
オーストラリアでこの標語を知らない人はいないかもしれません。
Slip on a shirt. シャツを着る。
Slop on sunscreen. UVクリームを塗る。
Slap on a hat. 帽子を被る。
Seek shade. 日陰を探す。
Slide on sunglasses. サングラスをかける。
私たちがオーストラリアが紫外線先進国であると言うのは
学校のカリキュラムにすでに紫外線対策が盛り込まれているところにあります。
算数や国語を習うように、帽子を被ると言うことを学んでいるオーストラリアの人々
おとなになってどのような紫外線対策を行うかというのは本人の判断ですが、
必要性はすでに理解している国なのです。
そして、その基盤になるプログラムを作ったのがSun Smartです。
写真はSunSmartの入っているCancerCouncilのビル
私達は紫外線の害について意識が高く、教育システムにも紫外線対策を取り入れている オーストラリアの紫外線対策の実情を知るため現地に行ってきました。
SunSmartプログラムの必要性
1日に3箇所回るのは無理!と言われましたが、Sun Smart プログラムを作った方に
どうしても会いたかったのです。
そして紫外線対策の啓蒙活動についてお聞きたいことがありました。
受付を済ませて待っていると、小柄なとても素敵な女性が迎えてくださいました。
彼女の名前はジャスティン
カタコトの英語で挨拶を済ませると、上手な日本語を話してくださいました。
少し前に九州にいらっしゃったとか。
急に親近感が湧いてきて日本とオーストラリアの距離が縮まった気がします。
ジャスティンさんに1時間ほどSun Smartについてお話を伺いました。
オーストラリアでは、70歳までに3人に2人が皮膚がんと診断され、
毎年2000人以上のオーストラリア人が癌で亡くなっている
世界で最も皮膚がんの多い国だそうですが、
このプログラムが行われるようになった1988年~2011年の間に、
43000人以上の皮膚がんと1400人の死亡をビクトリア州で予防された
と推定されています。
紫外線対策という予防が、命を救ったと言えます。
日本では皮膚がんがオーストラリアほど多いわけではありませんが、
肌の老化の90%は紫外線によるものだと言われています。
また、日焼けによって肌や目のトラブルになったり、
免疫力が落ちることもわかっています。
スポーツのパフォーマンスが落ちたり、夏の感染症にかかりやすくなったりと
必要以上の日焼けは日本においてもデメリットでしかありません。
ただ、そんなオーストラリアでも最初からその必要性をみんなが理解していたわけではなく
紫外線対策の必要性を感じた多くの方々の努力があって今の標語が浸透したことは確かです。
私たちも一人ひとりの方に“ちゃんと伝えていく”ことが大切なんだと思いパワーをいただいて帰りました。
そう!絶対無理と言われた3件目をめざしてレンタカーを走らせましたのは言うまでもないことですが・・・
2018年私達は紫外線対策先進国オーストラリアに視察に行ってきました。 オーストラリアの政府機関ARPANSAにて日本で初めて紫外線対策製品の企業として認定を受けています。