伝統食による“真の食育”を

元来、子供というものは疲れを知らず、無我夢中になって遊びに没頭し、よく食べてよく眠るというのが生活の主流でした。「食べる・遊ぶ・眠る」この三つの行動パターンを繰り返しながら、日々成長と発達を遂げる、生き生きとした存在でした。

ところが、最近の子供たちは人間形成の基盤となるこの三つの生活行動が、とても軟弱で希薄なのです。昔の子ども達とは比べようもない程、生理機能の発達や情緒の育ちに問題を抱えている子ども達が多いのです。

その原因の一つとして、幼児教育の現場から見えてくることは、人が人として育つ上において最も重要な『食育』の部分が家庭生活の中からすっかり欠落してしまっているということがあります。

遊びや眠りの行動を司る、育ちに合った『食の保証』がない子ども達がいっぱいいます。しかも、親が全く気付いていないのです。“食育”の重要性についてとても気がかりでなりません。