肌の構造と日焼け

表皮は4種類の細胞から作られている

表皮はミリメートルもない薄いものですが、一層ではありません。

まず最外層は角質層と呼ばれ、すでに生きるための核(遺伝情報が詰まっている)を失った細胞が煎餅のようにひらたくなり、かわらのように数艘から十層くらい重なっており、お互いにしっかり手をつないで外から進入物が入らないように方だの内部を守っています。

同時に角質層は体内から水分が簡単に蒸発しないように、さらには皮膚が乾燥してバリバリにならないように適度の水分を保つために非常に大切な役目を担っています。

この角質層を作っているのは、主に角化細胞です。
表皮を作る細胞は「角化細胞」のほかにメラニンを作る「色素細胞」、
免疫の最前線で活躍する「ランゲルハンス細胞」、
神経細胞の一種「メンケル細胞」の4種から作られています。

 

子供の皮膚は、大人と違う!

子供の皮膚
赤ちゃんや子供の肌は、大人のそれとは違います。
赤ちゃんのお肌はとっても薄い!
みずみずしくてきめ細やかで透き通るような赤ちゃんの肌、実は、赤ちゃんの皮膚はとても薄いのです。厚さは大人の2府の1くらいしかありません。それだけにデリケートで、刺激によるダメージを受けやすいのですね。オムツ替えやお風呂タイムにごしごしこすったりするとすぐに傷つきますし、汗や汚れなどの刺激にも敏感。デリケートな肌を傷つけないよう、注意しながら毎日ケアしてあげるのがとても大切です!

健康な肌と乾燥肌やアトピー性皮膚炎の肌との違い

バリア機能も大人に比べて「未熟」

皮膚は、人の体の「外側」と「内側」の境界にある大切な防衛バリア。
たとえば、ほこりや細菌、ウイルスなどの有害物質が体に侵入しないように防ぎます。
また、人間の体に欠かせない水分が外に抜け出てしまわないように守ります。
これを「バリア機能」と言います。
バリア機能の主役は、皮膚の一番外側にある各層。わずか0.1mm以下の薄い組織です。中では角質細胞が煉瓦のように積み重なっており、細胞と細胞をつなぐセメントのような役割を果たすのがセラミドを中心とした角質細胞間脂質です。セラミドが豊富にあると煉瓦はしっかり密着しますが、セラミドが不足すると煉瓦の間に隙間ができてしまい、バリア機能も低下。
つまり有害物質が入りやすくなったり、水分も外に抜け出しやすくなってしまいます。
「バリア機能を低下させない皮膚ケア」も赤ちゃん時代には大切です。

大人のしわ

真皮には、肌の弾力のもとになるコラーゲンやエラスチンが線維状になって存在しています。それに保湿の役割を果たすヒアルロン酸の働きが加わって、みずみずしく弾力のある肌を保持しています。
しかし、紫外線などによるコラーゲンやエラスチンの破壊、ヒアルロン酸の減少で肌が乾燥すると、しわができます。
コラーゲンやエラスチンの破壊によってできることが多いのですが、その原因は、紫外線によるものが多いのです。紫外線A波(UVA)は肌の真皮にまで到達し、コラーゲンやエラスチンの線維を壊してしまうのです。

紫外線は、皮膚の老化を推し進めるだけでなく、皮膚の細胞の核にある遺伝子DNAを傷つけて、皮膚がんの原因になるとも言われています。
オーストラリアの研究では、幼児期に浴びた紫外線の量によって、皮膚がんになる確率が圧倒的に高くなることがわかっています。
色白で、日焼けすると赤くなるタイプの人は特にちゅいが必要です。
赤ちゃんや子供のころから、帽子をかぶる習慣やUVカットウエアを着る、UVカットクリームを塗るなど紫外線対策をぜひなさってください。